第159回 生味噌と加熱殺菌味噌について

今日12日(金)の日本列島は、強い寒気に覆われた真冬の寒さになっています。
14日(日)以降は、徐々に気温が平年並み?平年よりやや高めに戻る見通しですが
一日の気温差は大きい状態が続きますので、引き続きの感染症対策、体調管理を
しっかりと行ってお過ごし下さい。

今回は、『生味噌と加熱殺菌味噌について』をお送りします。

まず、定義や規約について説明します。
「みその表示に関する公正競争規約」の第5条(特定用語の使用基準)において
「生」は、施行規則の基準に則して居れば、表示が可能となっています。

その基準とは施行規則に、発酵容器(仕込み)に充填した後、出荷のために容器
包装作業の前後において加熱殺菌処理を施さないものに限り、表示することが
できる。とあります。

この意味は、加熱によって酵素が失活する、酵母菌が殺菌されない限り、
「生味噌」と表示できると言うことです。弊社の実験によると、熱を掛けて味噌の
品温を80℃以上に上げないと酵素失活と酵母菌の殺菌は出来ません。

食品において、加熱殺菌をすることによって得られる利点は、まず、保存性が
向上することが挙げられます。風味が向上することもありますが、それは、
加熱して暖かい状態の時だけで、冷めてしまえば温める前より風味は落ちます。

味噌の場合は、本来は保存食品なので、保存性は加熱殺菌をする必要は、それ
ほどありません。但し、これはアルコール添加をした生味噌と加熱殺菌した
味噌との比較になります。

無添加の生味噌(非アルコール添加)は、酵素や酵母菌に活動が制限されて
いないために、容器に充填するために撹拌や混合をすると、酵素や酵母菌が
静置状態では周辺の材料を分解しつくしておとなしくしていたのに、撹拌混合に
より新たな材料が間近に来るために再発酵をします。

袋に詰めた場合は、再発酵して炭酸ガスが発生し、袋がパンパンになり場合に
よっては破裂します。そのために、アルコールを添加する(2~3%)ことに
なります。
そのことによって、酵素や酵母菌の活動が制御されて、炭酸ガスの発生が抑え
られて、袋が膨らまないことになります。

また、アルコールは沸点が低く80℃なので、味噌汁など加熱をした場合は
自然と気化してなくなります。加熱をしないで味噌を摂取した場合は、
酔っぱらうと言う心配をされるかもしれませんが、そこまでの量の味噌を
まとめて食べられません。

さらに、味噌を加熱殺菌すると味噌自体の風味は、明らかに落ちます。
香りのほとんどが飛んでしまい、色もメイラード反応とキャラメリーゼ反応が
進み、淡色系の味噌が加熱後の冷却を上手にしないと、中間色くらいになって
しまいます。

風味が落ちて、着色もする。それでいて、保存効果はそれほどない。
さらに、生味噌という表示もできない。というあまり加熱殺菌をする意味が
無いと思いますが、以前、だし入り味噌についてお話した時と重複しますが、
だし入り味噌を作る際には、加熱殺菌は必須の工程となります。

それは、だし入り味噌には、当然ダシが入っています。そのダシは、酵素や
酵母菌の新たな分解をする材料となります。そのために、再発酵します。
再発酵はアルコール添加で多少抑えられても、分解されたダシは、元には
戻りません。

ダシの添加量に対して、分解されずに残る量が少なくなります(歩留まりの
低下)。ダシを酵素や酵母菌に分解されないためには、ダシをコーティング
する方法がありますが、コスト的に厳しくなります。それよりは、味噌を
加熱殺菌して、シンプルにダシを添加した方が、圧倒的に効率が良くなります。

また、味噌を加熱殺菌することによって、アルコールを入れなくても、再発酵
しない味噌を袋に充填することが、出来ます。アルコール無添加の表示が可能
になります。

しかし、昨今、無添加表示に関しては、表示の方法に厳しい基準が設けられて
います。さらに、生味噌の表示は、当然出来なくなり、トレードオフの関係に
なります。

したがって、味噌を加熱殺菌する目的は、だし入り味噌を作るため以外の
合理的な目的は、見つからないことになります。

ここから先は、様々な意見が出るところなので、さらっとお話しますが、
無添加味噌についても、アルコールが添加されて居るか居ないだけの違いで
あったら、アルコール添加の方が容器や低温配送などでSDG’sに則していると
思っています。それは以前申し上げたかもしれません。

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通常1kgあたり748円のところ、680円で限定販売しております。
https://www.nihonmiso.biz/shopdetail/000000000083/
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日本味噌株式会社
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