第166回 最新醤油味噌醸造法について
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★第166回 最新醤油味噌醸造法について ★
今日は7月7日、七夕です。太平洋側や内陸部では雲の広がる地域が多いですが、
関東や東北などの一部では、天の川を観測出来る可能性があるそうです。
また、明日 7月8日の明け方 3時54分頃からは関東から九州を中心に、国際宇宙
ステーション(ISS) /「きぼう」を見られるチャンスもあるそうです。
今回は「最新醤油味噌醸造法(栂野明二郎・著)について」をお届けします。
『最新醤油味噌醸造法』(栂野明二郎・著)
これは、大正15年に刊行された1052頁にも及ぶ大著です。
日本で初めて醤油味噌について、科学的に解説された本になります。
もちろん、大正15年刊行なので「最新」ではありませんが、科学的に物事を
説明しようとする機運が高まって来た際に書かれた醤油味噌について画期的な
著作には違いありません。
また、なにより分析という新しい手法を前面に出していることが製造の場に
おいても、今読んでも実用に耐えうる内容だと思います。それまでは手順のみを
説明していたのに加えて、分析とすることによって答え合わせをするやり方を
教えてくれた書物だと思います。
それまでは、対症療法のようなことであったのが、現状を把握(分析)して
原因を探って対策する。その方式の基礎となった書物だと思います。
栂野博士は、明治15年(1882年)新潟県長岡市出身、帝国大学農科大学
農芸化学科を卒業。明治44年(1911年)に大蔵省醸造試験所技師に任官した。
大正2年(1913年)に『最新醤油醸造論』を著した。とされています。
一言で言うと、醤油味噌の技術のトップだったと思われます。
(当時の醸造試験所は酒も味噌醤油も一緒に大蔵省の所属でした。昭和28年に
味噌醤油は農林省の管理下に移動しました。酒税の関係だと思います。)
本の内容ですが、醤油が前半部です。後半の味噌について解説する前になぜ
今回この本を取り上げたかの説明をしたいと思います。
現在のデータや分析手法からするとちょうど100年も昔のデータは実用性
(精度が低い)がありません。今の7訂とかを検索すれば、良いことです。
しかし、味噌や醤油の醸造や発酵という欧米では見たことも聞いたことも
無い調味料の製造過程に対して、欧米の分析手法や発想を利用して、解明して
行こうしたことが、画期的なことであると思います。
ゆえに、比較評価するのは数値や制度ではなく、方法や発想について検討します。
そうすれば、AIによって知識が不要とされている現在には、発想(思い付き)
だけが残されたものだと思うので、発想方法を学ぶことが大切だと思うからです。
まず、発酵熟成に関しては、物理的な変化と化学的な変化に分けて説明しており
「3種の微生物(麹菌、バクテリア、酵母菌)によって物理的変化をきたし、
その色沢、外貌、香味などにおいて、漸次変化するものである。」と説いている。
物理的、化学的の用語表現は違うと思いますが、多面的にアプローチする方法は
現代と変わらない手法です。また、発酵に関連する微生物として、糸状菌、細菌
酵母菌の3種を指定したことは、素晴らしいことだと思います。
用語的には、バクテリア←乳酸菌であるので、現代でも支持されています。
麹菌については、現代の「こうじきん」ではなく、「きくきん」とルビがついて
います。
酵母菌に関しては、イースト菌の直訳なのでパンやビール関係でその存在が
知られていたのだと思います。
さらに、色の変化についても、「仕込み時には大豆と麹の混合した色であるが、
日を経るにして徐々に赤褐色飴色の光沢を生じると同時にその外貌も大豆と
麹が馴れて調和円熟した状態になる。」としています。
色の変化については、現在ならメイラード反応として説明がされますが、
色の変化の現象のみを著述しています。メイラード反応は1912年に発見され
たようですが、それを味噌の色付けの説明には使わなかったようです。
とりあえず、今回はこのくらいで勘弁していただきます。次回は本の解説の
続きと栂野博士の業績について申し上げます。
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通常1kgあたり891円のところ、810円で限定販売しております。
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